大人の関係
言葉に甘えて待っていると、言葉通りすぐに戻ってきた。
離れていたロッキングチェアを近づけ、長野も座る。

「すごい星空だ。よかった。予報は雪になってたから」
少しは雪もちらついているが、しっかりと星が見える。

「そうなんですか。本当よかった。雪だと来るのも大変だったですよね」

長野は少し笑って
「本当によかったよ。ここは坂だし、心配してたんだ。実はチェーンもレンタルしてきたけど、チェーンなんて何年も触ったことないから」
「長野さんでもできないことがあるんですか。何でも出来ると思ってました」
「そんな訳ないだろ」

二人で目を見て、そして笑い合った。

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