たべちゃいたいほど、恋してる。②




「…なー優衣」


「はっはひ!」




どうしようどうしようと一人悶々としていると、それを止めるように優衣の名前が呼ばれる。

優しく、特別な響きに乗せてその名前を紡いだのは間違いなく龍之介で。


びくっと体を揺らして反応すれば、聞こえてきたのはクスクスと喉の奥で作り出したような笑い声。




(…笑ってる…)




その声に誘われるように顔を上げると、目の前にはとても穏やかな顔で笑う龍之介がいた。



トクン



大好きな、大好きなその表情。


その顔にまた体温が上昇していく。

ぐんぐん上がる熱に頭がクラクラしそうなほどだ。


その体は外の気温に負けないくらい熱をもってしまっているんじゃないかと本気で思う。




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