Last flower【執筆中】
翌朝カスカとユルカが部屋に戻ると、

白く冷たくなったチャルが横たわっていた。

まるでパパとママの時のように部屋中が血まみれになっていた。

「いや…なんで?嘘…」

ユルカは声を震わせ、ふらめきながらチャルに近づいた。

いつもキラキラと輝いていた金色の髪が

血で固まりいくつかの束になって捻れていた。

カスカはドアの前に立ち尽くしたまま、身動きが出来なかった。

「チャル…ねぇ、チャル!!起きてよ!!チャル!!!」

チャルの細い肩を揺さぶりながらユルカは泣き叫び出した。

信じられない思いで、カスカはいつかのチャルの言葉を思い出していた。


「これからあたし、あの世に出かけるの。だからこれは死に化粧」

「ドブ川にはまって死ぬなんてあたしはまっぴら。美学に反する」


これがチャル、あなたの言う『美学』だったの?

こんなの、ちっとも素敵じゃない。

ちっとも似合わないよ。チャル…チャル…!!


ふいに廊下が喧しくなった。

カスカ達の部屋にmotherや数人の男達が押し入って来たのだ。

「なんてこと……!!」

motherは一瞬、絶句しかけたように見えた。

しかし次の瞬間には履いていたスリッパを片方脱いだ。

走ってそれを止めに入ったのはスイム。次いでカイ。
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