偽物なんていらない
「もしもし、親父」
「遥、学校終わったら、うちの事務所に来いよ」
「なんかあったの?」
驚きが隠せないまま電話に出たらこんなこと言い出す親父はどんな事件があったのかって思ってしまった。
うちは探偵事務所で俺もたまに手伝う。手伝うから推理は親父のやり方を目で盗んでできるようになってしまった。
まぁ、俺が推理した事件は90%は当ててしまうから自分自身やばいって思うけどね………。
「まぁ、きてからのお楽しみだ」
最後にニヤってしたなこの親父。
でも、楽しみにしておけよってことだから事件じゃなさそうだし、なんかな?
頭で考えてもわからないよ。

「で、遥の親父さん何だって?」
電話を切った瞬間に凛がそんなこときいてきたけど、どう説明しても凛は訳わからない親父さんだなっていうから、ここは……
「どうでもいいことだよ」
「あ、そうか」
ほら、流したらたいぎくないでしょ?
で、女達寄ってくるなよ。うざいだろ。
うわ、香水臭い……
「大丈夫か遥?」
俺が嫌って顔にでていたのかな?
まぁ、そうだろな。
「ありがとう」
「はやく、クラスの張り紙みに行こうぜ」
「うん。いこう」

一階の廊下に張り紙があったけど、人がいっぱいだ。まぁ、新2年しかいないけどね……
「おい、どいてどいて」
人ごみを割ってはいって次々と前にいく凛。
俺は凛に初めて凄い奴だよって思ってしまった。でも、凛に言ったら鼻が天狗みたいになるから言わない。
「俺と遥、また、2組!!」
ちょっと遠いからって大声でいう必要がある?
ないよね。
やっぱり、凛はばかだよ。
さぁ、いこうかな(笑)
2組は2階の階段の近くだよな。まぁ、近いからいいや。
< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop