恋の訪れ
「わー、真理子ちゃん。今ね莉音の胸の話してたの」
「え、胸?」
「そう、可哀そうだから昴に揉んでもらいなってね」
「キャー、なんですかそれー、マジウケるー」
真理子が来た事に更にテンションが上がり、その代りあたしのテンションが一瞬にして下がる。
しかもサクヤ先輩が居る所で、やめてよ。
なのに先輩は面白そうに笑ってた。
「だからね、髪染める前に胸デカくしろって言ってるの」
「もう、香恋さん、超ウケるー」
「なんなら俺も手伝うよ?」
「キャー莉音、イケメン先輩達にって最高じゃん」
「もう!!やめてよ!最高じゃないし!!」
ほんとにムカつく。
3人してあたしを虐めるんだから。
もう。そんな事は前からだけど、昴先輩で面白がるの、ほんとにやめてほしい。
でも、ここに昴先輩が居ない事だけが唯一の救いだった。
そんな昴先輩とは数日間全く会わなかった。
学校に来てるって真理子が言ってたけど、全く会わなかった。
別に会いたい訳じゃないけど、1週間くらい会わなかった。