恋の訪れ

「で、もう言っちゃったし」

「何でそんな事になってんのー…」


もう泣きそう。

あたし合コンは嫌いなのに。


「ほら、中学ん時にユミって居たでしょ?その子がさ、合コンしたいーって言うから。で、人数いなくてさ…」

「えー…嘘でしょ…。だって、合コンっていいイメージない。マニアっぽい人とかそんな感じしか浮かばないよ。嫌だよー…ねぇ、香澄先輩…」


助けを求めようと、香澄先輩の制服を引っ張ると、


「行ってよね」


携帯の画面を見つめていた香澄先輩は訳の分らない言葉を吐き出した。


「い、行ってよね?って、どー言う…」


あたしは日本語力が弱いんだろうか。

行ってよね。じゃなくて、行けば?とか行きなよ?じゃ、ないの?


そう頭の中をグルグルと回転させてると、


「わざわざ男ども探したんだから!」


なんてビックリする言葉を香澄先輩は吐き出した。


「え、えぇっ!?もしかして、香澄先輩が?」

「そうだけど」

「じゃ、香澄先輩も行くの?」

「行く訳ないじゃん。あたしはただ、呼んでほしいって言われた男を誘っただけ」


そう言いながら香澄先輩はピコピコと携帯を触ってた。
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