もし、君に。好きと言えたのなら。
あたし、佐伯蒼空は待つのが嫌いだ。あたしの辞書に待つ、という言葉はない。
それでもいつも待っていてくれている幼なじみを放って学校に行くわけにはいかない。
待つのが嫌なら、突撃するまでだ。
まったく、今日は春休みを終えたあとの、新学期だというのに。わざと真面目ぶり、そう心の中で呟いてみた。
ふざけた子だから、あたしは。
ピンポーン
『はい。』
インターホンごしに彼のお母さんの声が聞こえてくる。
「あ、蒼空。」
『蒼空?!ごめん、寝坊した!!蒼空が待つの嫌いなのはわかってるけど待ってて!?』
それでもいつも待っていてくれている幼なじみを放って学校に行くわけにはいかない。
待つのが嫌なら、突撃するまでだ。
まったく、今日は春休みを終えたあとの、新学期だというのに。わざと真面目ぶり、そう心の中で呟いてみた。
ふざけた子だから、あたしは。
ピンポーン
『はい。』
インターホンごしに彼のお母さんの声が聞こえてくる。
「あ、蒼空。」
『蒼空?!ごめん、寝坊した!!蒼空が待つの嫌いなのはわかってるけど待ってて!?』