かわいい王子VS鈍感な姫
「もしかして…告られた?」


俺と良平にしか聞こえないような声で言った。


…はい?


俺が真知ちゃんに…告られた?


「あははっ!…違うよ!相談されただけだから。」


相談…ていうかお願い?だったけど。


「「相談?」」


隼人と良平はハモった。


隼人だけじゃなく、良平も告られたと思ってたのか?


「そ!内容は聞くなよ?プライバシーがあるからな。」


内容を少しでも言ったら、真知ちゃんが柳川先生の妹であること…柳川先生に告られたこと…全部言ってしまうことになる。


「そっか。本当は聞きたいけど…我慢だな!」


良平も聞きたかったらしいが、「うんうん。」と隼人の言葉にうなずいた。


「あれ?そういえば七海のことかわいいっていう声、今日まだ誰も言ってなくないか?」


確かに…。


良平の言う通り、実はまだ誰にも言われていない。


テンションが低くない理由はそれだな!


「本当だ!七海、絶不調だな?」


絶不調?



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