かわいい王子VS鈍感な姫

「そっか…。そうだよね…!みんな同じ世界の人間だよね!なんか変なこと言っちゃってごめん…!」


雫が笑顔に戻った。


「お前らいいこと言うなぁ~。思わず…グスッ…感動したよ…。」


「「「…は?」」」


隼人の言葉に俺たち3人は同じ反応をした。


「は?ってなんだよ…!七海が言ったこととかかなり感動したぞ?」


俺の言ったことに…?


そんな感動させるようなこと言ったっけ…?


「隼人くん…郁も感動したよ…!」


「…ん?…郁も?」


あれ?ここに郁はいないはず…。


俺は後ろを向いた。


「「「郁(ちゃん)!」」」


そこには目に少し涙をためた郁がいた。


「郁、いつからいたの!?」


話の最初にはいなかった。


「みんな郁ちゃんが来たの、気付いてなかったのか?」


隼人は言った。


気付いてないから驚いたんだよ…!


「郁は…雫ちゃんが『世界が違う』って言ってたところからここにいたよ?」


…結構前からじゃん。


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