かわいい王子VS鈍感な姫
『練習を終えてください。1分後に…』


あっという間に、2分間の練習が終わった。


何回も跳んだ結果、最高20回跳べた。


初めてにしてはいい感じ。


でも、1位を狙うなら30回は超えた方がいい。


俺は1位をとりたいと思っている。


たぶん、出場する俺以外の21人もそう思っているはず。


できるだけみんなが跳びやすいようにまわさないとな…!


『本番30秒前…』


「よし!みんな…気合い入れていくぞ!」


「「「オー!!!」」」


『10秒前…5秒前、4、3、2、1、パンッ!!』


「いくぞ!いっせーのーで…1、2、3…」


みんな…頑張れ!


「…7、8、きゅ…」


あー…。


誰かが引っ掛かってしまった。


「ごめん!」


「どんまいどんまい!!次は大丈夫だ!みんな、いいか?」


全員が首を縦に振る。


よし。


良平とアイコンタクトをとり、大声で言った。


「いっせーのーで…!」


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