かわいい王子VS鈍感な姫
クラスのみんなの応援をもらい集合場所に行った。


走順は予選と同じ。


「あたし…大丈夫かな…。」


雫が不安そうな顔で言った。


雫…。


「大丈夫!後ろには俺がいるからさ…!」


良平…男らしいぞ!


「良平くん…ありがと!」


雫の不安は消え、7人全員の気持ちが1つになった。


予選の時のように場所に行き、第1走者でじゃんけんをした。


結果、俺は一番内側からスタートする。


隼人、東森さん、雫とアイコンタクトを交わし…


青空の下で…


強い日差しを浴びながら…


リレー本選の始まりだ!


「1年リレー本選を始めます。…位置について、よーい…パンッ!!」


勢いよく走り出した。


しかし、やっぱり他の人より遅れている。


予選よりも少し手前の位置から、加速を始めた。


俺がスタートした反対側を通り過ぎる時、良平の声援が俺の耳に届いた。


「頑張れ!七海!おまえならもっと速く走れるぞ!」


そんな無茶な!


これでも俺の中では最速なのに…!


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