かわいい王子VS鈍感な姫
「良平くんおめでとう!そういえば、真知ちゃんも同じクラスなの。楽しくなりそうだね♪」


「あぁ!」


俺は絶対楽しいよ。


郁がいるからな…。


俺たちは新しい教室に向かい始めた。


「あっ!そうそう。七海と郁ちゃんに言っておきたいことがあるんだ。」


良平はまだほんのり赤い顔をして言った。


…何…?


「妹が今年桜高に入学するんだ…!」


良平の妹…


あっ!


「「結芽(ちゃん)が!?」」


俺と郁が反応すると、良平は「うん。」と言いうなずいた。


結芽は良平の1つ下。


小学生の頃から、時々良平についてきて俺たちと一緒に遊んでいた。


「2人に会いたがってたから、しゃべってやって?」


「おう!結芽かぁ。家近いのに、高校入ってから全然会ってないな。兄貴とは毎日会ってるけど。」


俺は良平を見た。


「…仕方ないだろ…!まぁ、明日入学してくるし…よろしくな。郁ちゃんもね!」


「うん!もちろんだよ♪結芽ちゃんいい子だしね!」


郁が『いい子』と言った瞬間、良平の赤かった顔は青くなった。



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