かわいい王子VS鈍感な姫
「そういえば初めてだよね。なな兄…メイクやっぱり似合わないかな…?」


男の俺にそれを聞くな…!


なんて答えたらいいんだ!?


「えっと…化粧するならもうちょっと薄い化粧の方が結芽に似合うと思うよ…?」


苦し紛れにでた一言。


やっぱり化粧は濃くないほうが高校生らしいだろ…?


「…。」


結芽はなかなか口を開かない。


もしかして…傷つけた!?


「ゆ…「なな兄!結芽は決めたよ!」


声をかけようとした時、結芽は俺の声を遮り言った。


決めた…?


「何を決めたんだよ?」


「明日からナチュラルメイクにする!」


…ナチュラル…メイク…?


ってことは…俺が苦し紛れに言ったのを実行するの!?


「結芽!それ本気!?俺なんかの言ったことなんて…その…」


上手く言葉に出来ない…。


どう言ったら伝わる?


俺なんかの言う通りになんかしなくていいのに…!


「…なな兄、結芽は本気だよ!なな兄の提案だからこそ、結芽はそうしたいの!!」


「…え…?」


俺の提案だからこそ…?


どういう意味…?


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