かわいい王子VS鈍感な姫
「部長さんですか!?あいさつが遅れてすいません。松嶋蒼といいます。森先輩と井川先輩と同じ中学でやっていました。よろしくお願いします!」


俺たちの代わりに蒼が答えた。


「部長の加賀です。よろしくな。で、強豪校を蹴って桜高に来た理由を教えてくれないか?」


みんなが気になっていることを部長は聞いた。


「桜高に来た理由は、森先輩と井川先輩がいるからです。」


え!?


俺たち!?


俺と良平は顔を見合わせた。


「先輩方とまた一緒にプレーがしたくて結芽にどこの高校に進学したのか聞いたんです。」


蒼は俺たちを見て言った。


「結芽に?」


部長は「誰?」という感じ。


「今年桜高に入学した俺の妹です。」


良平がそう言うと、部長は納得した。


「で、桜高に入りました。部長!入部希望です!練習着は持ってきました。今日から参加しちゃだめですか?」


「…いいだろう。入部届は明日持ってこい。今日は見学も兼ねて実力を見せてもらうからな!」


「はい!」


蒼は更衣のため体育館を出た。


蒼が入部するってことは…


桜高男子バレーボール部はもっと強くなる…!



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