かわいい王子VS鈍感な姫
なのに蒼は「打つの久しぶりなので中学の時より若干遅いです。」って言っている。


蒼…


お前はどれだけ強くなったんだよ…!


「七海!」


部長に呼ばれた。


「はい!何ですか?」


「蒼と一緒に打ってやってくれ。」


「…はい!」


俺は快く引き受けた。


蒼と打ちたかったから。


「森先輩!よろしくお願いします!」


「あぁ。何打つ?」


その日は蒼と2人で色々打ち、外練をして部活は終わった。


帰り道━


「そういえば、昨日からお兄ちゃんが帰って来てるんだよ!七海、いつでもいいからお兄ちゃんに会いに来なよ!」


寿兄が帰ってきたんだ…。


寿兄は俺たちよりも3つ上の大学生。


大学に入ってから1人暮らしを始めたから…1年くらい会っていない。


俺はずっと寿兄に会いたかった。


俺が郁を好きと知っている寿兄に相談がしたいんだ。


「郁…今日行っていい?」


「え?うん。いいよ?お兄ちゃんに言っとくね!」


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