かわいい王子VS鈍感な姫
コンコンッ━


「入るよ~!」


郁は持ってきたジュースを机の上に置き、その場に座った。


…え?


「郁…なんで座るの!?」


きょとんとした顔で郁は言う。


「え?だってあたしも話に入りたいし♪」


ちょっと!ダメだって!


俺は再会のためだけに来たんじゃないから!!


「郁?七海と男同士の話をするんだ。だから…な?」


「…は~い。じゃあ、男同士の話が終わったら混ぜてね?」


郁はそう言って部屋を出た。


「寿兄、相談していい?」


「ちょっと待て。」


え?寿兄?


寿兄は立ち上がりドアを開けた。


ゴンッ━


へ?


「痛っ…。」


この声は…


「郁!?」


「え…えへっ♪」


えへっ♪ってなんだよ…////


「郁はお兄ちゃんの言うことが聞けないのか?」


寿兄は郁に笑顔で言った。


怖っ…。


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