かわいい王子VS鈍感な姫
『好き』


この言葉がなかなか言えない…。


でも、言えないって決めたんだから…!


「郁のこと、す「好きだよ…?」


えっ!?


俺…まだ言ってないよな!?


「郁…今なんて…?」


俺は自分の耳が信じられず、もう一度聞いた。


「…もう!////聞こえたでしょ!////」


郁の顔は赤くなっていく。


聞きまちがいじゃ…ない?


「郁…確認してもいい…?」


郁は静かにうなずく。


「俺は…郁が好きだよ…!郁も同じ気持ち…?」


ドキッ…ドキッ…


「あたしは七海…ううん、ななちゃんのことが…好き…!」


郁は言い終わると同時に、俺に抱き付いてきた。


い…郁!?////


自分の顔と体があつくなるのがわかる。


深呼吸をして、俺は郁の背中に手をまわした。


もう片思いじゃないんだ…。


『あたしは七海…ううん、ななちゃんのことが…好き…!』


郁のこの言葉…一生忘れない…!


郁を抱き締めながら頭の中で繰り返される。



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