かわいい王子VS鈍感な姫
俺たちはコートがあるアリーナから出た。


「森先輩!」


蒼だ。


「どうした?」


「お疲れ様です!森先輩のボールのあげ方、本当にいいです!見てたら俺も森先輩のあげたボール打ちたくなりましたよ…!」


う…うれしいことを…。


「俺も。打ちたくなったよ。」


良平が会話に入ってきた。


良平もか…うれしいし…!


「ありがとな。でも、たぶん次の試合は良平出るだろうけど蒼は出ないぞ?」


蒼の顔はショックそうだ。


「そ…そうですか…。」


「俺も良平も昨年はそうだったよ。秘密兵器だってな。今年は蒼が秘密兵器なんだ。3回戦で披露だよ!な?良平?」


良平はうなずく。


良平のうなずきを見た途端、蒼の表情は明るくなった。


「本当ですか!?秘密兵器ってなんかうれしいです!…あれ?でも、秘密兵器って物っぽいイメージが…。」


あ…俺と同じこと言ってる…!


「まぁまぁ。もう1試合、応援頼むな!」


「はい!」


「そろそろミーティングじゃない?部長のところ行こっか!」


俺たちは部長のところへ行った。


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