かわいい王子VS鈍感な姫
「「行ってきます!」」
ドアを開けて外に出ると桜の花びらがひらひらと舞っていた。
春をかみしめつつ、郁とわくわくしながら桜高に向かった。
『第37回 入学式』
看板がある校門を郁と途中で合流した良平と共に通った。
歩いていくとクラス発表の掲示があった。
「郁、ななちゃんと良平くんと同じクラスがいいな~!」
桜高は1学年8クラス。
そのうち、俺らのコース『特進コース』は3クラス。
「3クラスだから同じクラスになれる確率はあるな。」
「よし。見るか。」
1組から見よ。
…『森七海』…
あっ!あった。
やっぱり1組かよ。
自慢じゃないが、俺は小学生のときから1組にしかなったことがない。