かわいい王子VS鈍感な姫

うわ…。

堅苦しい文章だな…。


「君、入学式でそれ読むの?」


近くにいた男子が話しかけてきた。


「そうだけど。…誰?」


「あぁ、ごめん!俺、皆川隼人[みながわはやと]って言うんだ。よろしくな!えっと…」


「森七海。七海でいいし、よろしくな!」


「七海ね。俺は隼人でいいから!」


明るいな。クラスのムードメーカーになりそう。


「七海って首席?」


「んーそうらしい。」


「へぇ~。すげぇ!あっ、授業始まったら、勉強教えてな!俺バカだから♪」


…バカなんだ…。


「皆川くん!次並んで!」


先生だ。


「あっ、はい!じゃ、七海。またあとで話そうな!」


「おぅ!」


隼人か…。


面白い奴じゃん!


< 29 / 204 >

この作品をシェア

pagetop