かわいい王子VS鈍感な姫
「えっと、次は…森くん。」


「はい。」


俺は列に並ぶ。


「あっ、森くんは一番前だったわ!壇上に行かなきゃならないから。…ごめんね。一番前に並んでおいてくれるかしら?」


「…はい…。」


俺はゆっくり一番前に向かった。

柳川先生って…新任だからかわからないけど…良平と同じでぬけてるところあるよな。


「七海?…なんで前来るんだ?並べよ。」


「入学生代表は一番前なんだとさ。あれ?良平って名簿1番なのか?」


「うん。1番。『あ』がいないんだよ。」


良平は『井川』だから、まぁおかしくないか。


「1年1組1番なんだ!なんかよくない?」


満面の笑みで良平は言った。

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