かわいい王子VS鈍感な姫

「ななちゃんモテモテだね!
ななちゃんのファンに嫉妬されていじめられないかな?
さっきは彼女できたら嫉妬されるって思ったけど、この状況を見ると今にもいじめられそうだよ~。」


奴らがいるところを抜け、教室に向かう。


すると、隣にいる郁がいきなり言い出した。


そういえば、女の嫉妬って怖いんだっけ。


もし郁が俺のせいでいじめられたら…守るなんて言ってるけど、逆に俺はそばにいないほうがいいのか…?


「ななちゃんは優しいから、郁といないほうがいいとか思ったでしょ?」


「え…!?」


鈍感な郁に考えていることを当てられびっくりした。


「郁はななちゃんにいてほしいよ?」


それって…郁も俺のことを…?


「ななちゃんがいなかったら、昔からの幼なじみっていう関係がなくなっちゃう気がするの…。」


ガクッ。


そりゃそうだよな。


郁は俺を幼なじみとしか見てないもんな。


「わかった。俺はこれからも郁のそばにいるよ!
そのかわり、もし…いじめられたりすることがあったら絶対俺に言えよ?」


「うん!」


俺のせいでいじめられたりなんかさせない…!


俺が必ず…!



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