かわいい王子VS鈍感な姫

「ママ…ななちゃんの保険証、ちゃんと見つけれるかな…?」


「だよな…。俺もおばさんが七海の保険証を見つけるのには相当時間がかかりそうな気がする。」


郁も良平も同じこと思ってたのか…。


やっぱりそうだよな~。


俺も探しに行くべき…?


「あっ!ママ!」


「「え!?」」


おばさん…!?


俺と良平はすぐに玄関を見た。


玄関には左手に保険証を持ったおばさんが俺の家の鍵をしめていた。


おばさんが出ていって3分ほどしか経っていない。


は…はやっ!


ガチャッ━


「よいしょっと。…はい!ななくんの保険証よ!」


おばさんはまたかなりの汗をかいていた。


俺たちを迎えにきてくれた時のおばさんの汗は車の冷房のおかげで、探しにいく頃にはひいていた。


だから、たぶん俺の家の中がサウナ状態だったのだろう。


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