もう限界だから、飛び降りる。
あっという間にするすると落下していった。
華奢な体はずるりと水に沈みこみ、ローファーだけが、沈めないままぷかぷかと流れていった。
絶望で目の前が真っ暗になった。
ローファーのように、あたしは置いていかれてしまったのだ。
徹ちゃんが投身自殺を図ったことは、誰にも言わなかった。
彼は学校帰りに事件に巻きこまれ、行方不明になったことになっている。
落ちこんでいたあたしを必死に励ましてから、杉山は付き合おうと言ってきた。
徹ちゃん以外は誰も、特別になれるはずはなかったけど、あとを追おうにも来るなと言われてしまったあたしには、生きる道しか残されていなかった。
とりあえず生きてみよう。そう思って、頷いてみたけど。徹ちゃんなしで生きていくなんて、もう限界だ。
「杉山、ごめんね」
川の中の徹ちゃんに微笑み、両腕を広げて橋を蹴ると、彼は仕方ないなぁというようにあたしを抱きとめた。
華奢な体はずるりと水に沈みこみ、ローファーだけが、沈めないままぷかぷかと流れていった。
絶望で目の前が真っ暗になった。
ローファーのように、あたしは置いていかれてしまったのだ。
徹ちゃんが投身自殺を図ったことは、誰にも言わなかった。
彼は学校帰りに事件に巻きこまれ、行方不明になったことになっている。
落ちこんでいたあたしを必死に励ましてから、杉山は付き合おうと言ってきた。
徹ちゃん以外は誰も、特別になれるはずはなかったけど、あとを追おうにも来るなと言われてしまったあたしには、生きる道しか残されていなかった。
とりあえず生きてみよう。そう思って、頷いてみたけど。徹ちゃんなしで生きていくなんて、もう限界だ。
「杉山、ごめんね」
川の中の徹ちゃんに微笑み、両腕を広げて橋を蹴ると、彼は仕方ないなぁというようにあたしを抱きとめた。