綿菓子と唐辛子


「申し訳ありませんが、勇哉くんの期待に沿えるようなことはいたしておりません」


がぶ、と、メロンパンにかみついた。

やっぱりしなっていた。くそ、まずい。


「えっ?!ま、まじで?!」

「まじで」

「2ヶ月付き合ったのに?!」

「うん」

「チューも?!」

「うん…って、は?」


…あ、そんなもん?

もっと先のことをワクワクしながら聞いてきたと思ってた。

なんだ、勇哉のレベルなんてそんなもんか。

ピュアだな、なかなか。


でも、まぁ。うん。



「…そーだけど」

「まじで?!」


ガタン、と

また机が震えた。


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