綿菓子と唐辛子
「あのな、こんなん持ってきてヒメをバカにすんなよ。殺すぞ」
「こ、こわ…!!」
「当たり前だろーが。こんなくだらないもん、絶対ヒメに見せんなよ」
…こんなの見て、またヒメがショック受けたらどうするんだ。
今以上に自分を出さなくなってしまう。そんなことだけは絶対に避けたい。
第一『おっさん女子』ってなんだ。
『おっさん女子』と『行儀が悪い女』を一緒にしたような言い方するのは間違っている。ヒメはそんな女の子じゃない。
「でもなー、崎守みたいな女が、やっぱり男は好きってもんよ?あとは保健室の杉村先生とか!あのエロさはやばいね」
「…まったくもって興味ない」
「まぁっ!本当にこの子は!付くべきものが付いてないんじゃないかしら!!」
わいわい がやがや。
うるさい男は放っといて、俺は席に着いた。
…ヒメは、まだ姿を見せない。