プラチナブルーの夏
それからあたしは、適当なレベルの私立の女子校に進学した。
 
もう、どうしても周りに男子のいる学校生活は送りたくなかったから。
 
最初のうちは「レベルの高い県立を狙え」だの

「私立は学費が高い」だのと文句ばかり言っていた母親だったが
 
毎日毎日ロボットのように早起きし、登校し、バイトをして帰り、

母親に対してなんの反抗も反発も夜歩きもしなくなったあたしを

見てるうちに、徐々に文句を言わなくなった。
 

あたしはといえばーーもう、人生にうんざりしていた。

なんの望みも持たなくなった。

何を望もうと、何を欲そうと、それはまるで砂粒のように

あたしの指の隙間から零れ落ちて、二度とは手に入らないのだから。
 
当然、友達など作る気にもなれず、いつも一人でいた。
 
最初のうちは色々と話しかけたりしてくる子もいたが、

あたしにとってはその全員の顔がのっぺらぼうにしか見えず、

適当な相槌ばかり打っているうちに誰もあたしのそばに近寄って来なくなった。
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