プラチナブルーの夏
「倒れた…?」

「ええ。…店を閉めている時に突然。それで慌てて救急車を呼んで…

お医者さんは、過労だって仰ってたわ。

一週間くらい、入院しなきゃいけないらしいの」

「………」

「点滴を打って頂いて、今は眠っているわ。

ミズキちゃん、明日病院まで来られるかしら?

お母さんの洗面道具やなんか、持って来られる?」

「………は、い。…わかりました」
 
母がいる病室の番号を教えてもらい、お礼を言って通話を切った。

頭がジンと痺れて、あたしはもう一度、倒れこむように床に寝そべった。

「迷惑なババァ……」
 
そう呟きながらも、あたしの心臓はドンドンと不安な音をたて、

猛スピードで脈打っていた。
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