アドラーキャット
「この状況をどうすればいいと思う祐介くん。」
「楽しめばいいじゃないですか。」
「祐介くんの人でなし‼」
わっと泣き真似をしても祐介くんはちっともとりあってくれない。
なんてヒドイ人だ。
「付き合っているんなら、そんなの普通じゃないですか。」
「そうなんだろうけど‼なんか、だって、荻野目くんだよ!!」
「荻野目のどこが問題なんですか?」
「祐介くんは今までペットだと思っていた猫を突然彼女にしろと言われてなんの抵抗もなく彼女に出来るの!?」
「まぁ無理でしょうね。」
「つまりそういうことだよ!!」
「とりあえず先輩、後ろ。」
祐介くんの言葉に後ろを振り向けば、無言無表情で荻野目くんが立っていた。
だからその何考えているのか分からないのが一番怖いんだって荻野目くん。