アドラーキャット
「じゃあ、私とみずき先輩、ライバルですねっ!!」
「え、あ、うん?そうだね?」
「私、負けませんからっ‼」
「へっ。」
なぜか鼻息を荒くしてそうまくし立てる佳乃子ちゃんに私はただただ混乱するだけだった。
なんだかスポ根ものの漫画のようなことを言われたが、佳乃子ちゃんってこーゆー性格だったのか?
いやでも恋愛でのライバルって、ありなのか?
でもこんな風に爽やかにライバル宣言されちゃうと略奪愛も素晴らしいものに思えてくるから不思議だ。
佳乃子ちゃんには略奪愛する勇気があるのかそうかそうか素晴らしいことだね。
………これ、私かなりマズくないか?
だってライバルがあの品行方正美人の佳乃子ちゃんだ。
スルメ系女子の私に勝ち目なんてないだろう。
いやそもそもスルメ系ってなんだスルメに失礼だろ私。