アドラーキャット


大学生活は楽しい。

自由な時間が増えるし、何よりも好きなことを学べるのはすごく楽しい。
前々から好きだった和歌について研究するサークルにも入り、なかなか充実している。

そして、なんと、念願の初彼氏が出来たのだ‼
これはもう飛び上がりたいくらい嬉しかった。
しかも、先輩。
同じサークルの‼
嬉し過ぎて、自室の床をゴロンゴロン転がり回っていたら、本棚にぶつかって中身を全部ブチまけてしまった。
その彼氏が手伝いに来てくれて本当に助かった。
おまけにオススメの和歌の本も置いていってくれて、今幸せ過ぎて心が落ち着かない。

とりあえず、大学は死ぬほど勉強する価値がある所だと思う。

定期的に勉強にくる荻野目くんと祐介くんにもそのことはなんども熱く語っている。
いつも軽く流されてしまうのだが。


今日もまた、荻野目くんが勉強に来る予定だ。

ピンポーンとチャイムが鳴り、返事をする前にドアが開かれる。


「こんにちわー荻野目くん。」

「みずき、模試が、A判定だった。」

「お、いいじゃん‼」


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