スキで何が悪い!?【完】
やっと会えた放課後。
「ゆめ、俺は『俺のあたしの重大発表!!』に出ることにしたから」
指を絡めて手を繋ぐ、所謂“恋人繋ぎ”をしながら、隣を歩いているゆめをみる。
「え?なんで?ていうか…今年は無いよ?そのイベント…」
「は…?」
俺の今までの苦悩は何だったんだよ!
睡眠時間を返せよ!
あんま寝てないから余計にイライラする。
「マジかよ…」
感情を抑えながら俺は呟いた。
「残念だね?」
ニコリと笑う君は、やっぱり可愛い。
この笑顔のために俺は…
はぁ…
小さくため息をつくと、ゆめが話し出した。
「でも、代わりに『美男美女コンテスト』がやるの。しかもね、ミスターとミスになった二人は、後夜祭で、タキシードとドレスに着替えて、特等席で花火を見ることができるの!」
素敵でしょ?
と楽しそうにさっきよりも輝きが増した笑顔をする。