out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】
上を見上げていてもわかる。
カオル君は暫くの間、
じっと私の顔を見ていた。
そしてゆっくりと前に向き直り
「俺、真希ちゃん気に入ってんもん」
ぼそっとつぶやいた。
「ありがとね。私もキミのこと、気に入ってるよ」
そんなふうに、星空よりもきらめくのはやめて欲しい。
私はもう当分恋なんかしたくないんだから。
ちょっと余裕のあるところを見せるためにも
私は彼の言葉にさらりと答えた。
本当はもう心臓が壊れて砕けてしまいそうなのに。
彼を見つめて微笑む私の視線を
じっとまっすぐ受け止めて見つめる。
「・・・カオル君、それってクセ?
じっと人の目見るの」
「好きなものはなんだって
じっと見るもんでしょ?」
呼吸さえも慎重にしなければ
バレてしまいそうだ。
(・・・・・・・・『バレる』って、何が?)
「真希ちゃんて今、彼氏いんの?」
「・・・・・・・・・いない・・・よ」
あの大きな手が
今度は私の髪に触れた。
からめとられてしまいそうだ。