out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】
まだ、キスをしただけ。

一度抱きしめ合っただけ。

それなのにこんなにも私の心を独占している。

そんな彼がちょっとだけ憎く、

それ以上にいとおしかった。


結局、何を手土産にするか思いつかないまま

駅に降り立ち改札を出た瞬間


柱にもたれてこちらをガン見している、カオル君に気づいた。


「な… え…? あ…?」

私は、ぱくぱくとマヌケに口を動かして立ち尽くした。


なんで、カオル君が、ここに?


言葉にならない。顔が熱い。し…心臓が…!!

「ちょ…ちょっと待って、ちょっと待って」

ゆらん、とのんびり私の前に歩み寄ってきたカオル君は、

真顔のまま、じっと私を見ている。そして


「何を待つの?」


さらりとつぶやいた。抑揚なく。どこかしら、機嫌が悪そうに。


「だって…心臓が… こんな… ムリ… ていうか…」


ばくばくばくばく。


知ってたけど、知らなかった。


私、ほんとにこの男の子のこと、大好きになってる!!


ありえない鼓動の早さ。は、早死にする…!!マジで!!!


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