out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】
「ダメだ。私、カオル君といたら、早死にする」

「なに、それ。」

全然意味わかんねー。

やっぱり彼は真顔のままだ。ものすごく、無愛想。えっと。会話、会話…

「ね、なんでここにいたの?」

「いちゃ、わりぃ?」


げ。


なんだかわかんないけど、やっぱり機嫌悪そう。。。


「何か、あった?」

「えー?別にぃ。行こうぜ、早く。セイたち待ってるよ」

「あ…うん」


一定の時間ごとに駅から履き出されていく人波に、二人で紛れた。


数歩先を行くカオル君の背中を見ながら、黙々と歩く。

なんだか、しゅんとしてしまう。

せっかく久しぶりに顔見れたのにな…。


明るい大通りからそれた小道に入った瞬間、「あ」と私はつぶやいた。


カオル君が、振り向く。


「お土産買うの、忘れちゃった」

「………」


沈黙が落ちる。

行く道々に申し訳程度にある薄暗い外灯のように、心が闇色になる。


なんだか、だんだん悲しくなってきた。
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