out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】
voice
「それじゃおやすみ」、と
私とセイちゃんはカオル君の部屋を出た。
廊下は夕方電話をかけに出た時よりも
より一層薄暗く
「ここがトイレだよ。
そんであっちが洗面所」
指差しながら教えてくれるセイちゃんには
申し訳なかったが、
ほとんど何もよく見えなかった。
二階へと続く階段は
出来る限り静かに上っても
キシミシと音がなる
古びた木で出来ているようだった。
「ここだよ。セイと沙織ちゃんの部屋」
さすがに先程までとはうって変わり
声を潜めながら
セイちゃんはそっとドアを開けた。
が、しかし。
「あれぇっ??」
突然セイちゃんは、頓狂な声を上げた。
背が小さいセイちゃんの頭越しに
『シーッ』
というゼスチャーをして微笑む
黒髪で色白の幼い顔をした女の子がいた。