out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】
『初めまして。私は沙織です』
綺麗な文字。
ノートをこちらに向けて見せる
動作をした時、Tシャツの袖口から見えた
沙織ちゃんの両腕には
真っ白な包帯がぐるぐると
巻かれている事に気づいた。
「沙織ちゃんね、声が出ないの。
色々あって家を出て来たところを
祐市が見つけてね、ここに連れて来たの」
セイちゃんがぽつりと寂しそうに言った。
私はなんと言えばいいのかわからず
沙織ちゃんのように黙って頷いた。