out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】
私はずっと仰向けのまま。
両側にいるセイちゃんと沙織ちゃんは
二人とも私の方を向いて
じっと耳を欹てている。
沈黙。
だんだん頭が冴えて来る。
「・・・えっとね、マキちゃん」
予想していなかった言葉。
セイちゃんは少し戸惑いながら
小さな、息だけの声で言った。
「カオルね、・・・・・・ちょっと精神
患ってるんだ。
ここに来る前は施設にいたの。
すごく小さい頃、親に捨てられたの」
・・・・・・ぱち。
相槌のようにゆっくりと
沙織ちゃんがまばたきをした。
私は何も言えないまま
セイちゃんの次の言葉を待った。