非通知、着信。
「…ありがとうございます」
「でわ。また何かお話を伺うと思いますので……」
会釈をして、パトカーのドアを閉める。
サイレンを響かせながら、パトカーは学校の敷地から出て行く。
そっと、自分の胸に手を当てた。
まだバクバクうるさく鳴る心臓。
偶然だ…
偶然だ……
そう思えば思うほど、心臓はうるさく早く鳴る。
――本当はわかってた。
心のどこかで、わかっていたんだ。
”00番”
そう携帯に記された文字に、隠してきた物が暴かれていくみたいに…