そしてキスからはじまった
朝起きると天気がいい・・散歩がてらにあの場所に行こう

久しぶりに歩くか

そんな軽い気持ちで家を出た・・

「桜の精?」子供の可愛い声がした

桜の木の下で大きめの白い帽子を飛ばされないように片手で押さえ

レースの入ったワンピースを着た彼女は美しくそして可憐で桜の精に見えたのだろう。

俺はこの偶然を運命だと思った。

彼女は驚いてそして悲しそうな眼で俺を見た。

彼女はお茶に誘う俺を拒絶することなく

ついて来た。

せめてあの日のあの女の事を謝りたい。

繋いだ手も離されることがなかった。

欲張りな俺は彼女にもっと触れたい気持ちを抑えることができなかった。



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