そしてキスからはじまった
ジュリアside
ジュリアside
私はメールで送ってもらった写真をみた。痩せてやつれた、お母さん。やっぱり帰りたい。
私ははやる気持ちを押さえて孝の帰りを待った。
いつもはもう帰っているのに今日は遅い・・連絡すらもない・・
どうしたんだろう?孝はこの頃おかしい
私を抱かない・・それよりも避けられている気すらする時がある。
何か怒らすことをしたんだろうか?
紫音のことが諦めきれない私に気づいているのだろうか?
嫌われても飽きられてもしょうがないのかもしれない。
だって私は孝がどれだけ私を愛してくれて熱い想いを示してくれても応えることが出来ない
体が応じることが出来ない。今までもそうだった。
でも私は孝の優しさに頼るしかない・・
フランスに帰ってお母さんの看病をしたい・・
たとえ孝が私に与えてくれたこの場所を失い、またあの好奇な視線にさらされる場所にもどることになっても
玄関が開く音がした。
孝だ・・私は玄関に走った。