そしてキスからはじまった

そして別れ

甘く愛されてますます紫音が好きになる…

離れなきゃいけないのに…
別れが辛くなるのに…

バイトだという紫音を送り出す。窓から歩く彼を見る。

赤い車が彼の横に止まった。

彼は車に気がついて何か話してニコニコしながら助手席に乗っていった。

彼女が迎えにきたんだ…

これからデートかもしれない…

そういえば何か楽しそうだった

私は彼が部屋に居ても窓の外を気にするようになった。

彼が帰ったあと、朝起きたら、そして彼に抱かれた後。

あの赤い車がいるんじゃないか…彼女がいるんじゃないか

あの赤い車に彼女の影に怯えるようになった

紫音を連れていかれるような気がした。

私の手の届かないところに…
< 174 / 274 >

この作品をシェア

pagetop