そしてキスからはじまった
紫音side
紫音side
何度連絡しても繋がらない携帯…
メールもした。
連絡して欲しいと
ジュリアからの連絡は無かった…
ジュリアは必ず返信してくれるのに…
いやな胸騒ぎがする
早くジュリアの顔を見たい…そして抱きしめて安心したい…
ジュリアは俺の腕の中にいると…
でも別荘にまで連れて来られて車も無い俺は勝手に帰ることが出来なかった。
はやる気持ちを抑えてもう少しいたいというオーナーに朝一で用事があるからと言ってアパートに帰ってきた。
鍵を開けて部屋に入った。
「ジュリア…ただいま」
いつもの「お帰りなさい」と言う言葉もジュリアの香りすらしない…
俺を迎えたのは塵一つない部屋…
台所のテーブルの上には着信を知らせるランプが点滅した携帯が置いてあった…
そして別れを告げる手紙も…
幸せになってください?だったらそばにいてくれよ…
こんな手紙だけじゃ納得出来ない…
別れる理由が知りたい…
未練がましい男と思われても構わない
俺はジュリアの携帯を開いた。