そしてキスからはじまった
俺は日本人である親父とフランス系アメリカ人の母親との間に生まれた。
俺の親父はじいさん譲りの黒い髪、青い眼を持つ…
日本人なのに…じいさんの親は普通の日本人だった…黒い髪と黒い瞳を持つ…
じいさんは優秀すぎる人間だった…普通の人間では無いのではと疑うほどの…いや普通じゃない
そしてばあさんは赤い眼と赤い髪を持っている…普段はかつらとカラコンで隠しているが…
二人は運命的に出会い、恋に落ち、18で結婚、20で親父が生まれた
今だ仲のいい二人は俺の理想である。
仕事で忙しい親父の代わりに俺を育ててくれた
当時まだ外交官だった親父はフランス系アメリカ人の女と知り合い、妊娠を機に結婚…その時の子供が俺。
忙しすぎる親父に愛想をつかせて俺が五歳の時に家を出て行った。
僕も連れてってと泣いてすがる俺に
「あの人は私に似た誰かをずっと想っている…お前が出来れば愛してくれると思ったのに無駄だった…私は私を愛してくれる人といたい…お前は邪魔なの」と冷たく引き離し出て行った。
外で待つ車にはよく家に来ていた男の人…


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