そしてキスからはじまった
オーナーからは誘われることもなく、俺は油断していた。
ジュリアはよく外を見るようになった。
朝起きたら時やセックスの後シャワーに行く時…
一体何を見ているのだろう?
聞いたらいけない気がする
そんなことを考えながらアパートを出てきた。
「おはよう!シオン」明るく声をかけられた。
バイト仲間のショーンだった。早く金を貯めたい俺はバイトを増やした。朝からと店がBARになってからも週に二日ぐらいだが働くことにした。
朝からのバイトの時は時間が合うのかショーンはよく乗せてくれるようになった。
オーナーはBARで飲んで俺たちバイトに抱きついてくる。酔っ払っているし、俺だけじゃないから怒れない。香水の匂いが服に付いてる気がして気持ち悪い…ジュリアを早く抱きしめたい。
ジュリアに抱きつこうとしたらシャワーに入ってきてと言われた。
この頃…帰ったらすぐにシャワーを浴びろと言われるようになった。
シャワーを浴びれば抱きつこうとキスをしようと拒まない。
セックスも…
俺は俺の8月17日の誕生日、ハタチになる日にジュリアにプロポーズするつもりだった。買ったあの指輪と共に…
そんな計画もオーナーのわがままで台無しになってしまった。
一日遅れるだけ…帰ってきたらその時…と思っていた。
ジュリアがどんな気持ちで俺の予定を聞いたかも…送り出してくれたかも

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