そしてキスからはじまった
俺はそのままアメリカに帰った。
俺は外交官になった。強気で交渉で成果もあげていた。
桜花を忘れられない俺は短期間の恋愛はあるものの桜花の代わりは見つからないまま何年も経っていった。
そんな時、同僚と飲み行ったBarであの子に似た子、白い肌、少し大きめの潤んだ眼、華奢な手足、フランス系アメリカ人の彼女に俺は心を惹かれ、紫音を妊娠したのを機に彼女と結婚した。
でも俺は桜花を忘れられなかった…あの無邪気な笑顔、ふとした時の表情がなぜか色っぽく、どきどきした
…でも何より優しい子だった。
彼女は忙しく家に帰れない俺を責めた。
桜花と外見は似ているが内面は違っていた。
何より自分を優先する女だった。
浮気をし、男と出て行った。
離婚した俺は紫音をベビーシッター兼家政婦に預け仕事ばかりをしていた。
紫音が7歳の時、交渉を有利にしたい組織によって紫音が誘拐されそうになったのを機に外交官を退職し、親父の会社に入った。
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