そしてキスからはじまった
私はまたイスに座って彼女を観察した。
「あら貴方…やっぱりそうだ!」
ジュリアに気を取られて誰かがそばにきたのも気が付かなかった。
ローズさん?いつの間にか夕方になっていた。
どうしよう…観察していたのがバレるとまずい

ローズさんは
「貴方に会ったら御礼を言おうと思ったの。ありがとう。ジュリアが帰って来れたのも貴方のお陰よ。」
「そんな事…無いです」私はルイに頼まれて連絡しただけだし。それもルイに気に入られたいからだし。恥ずかしい…
私はローズさんからジュリアのお母さんが手術を受けれることになったことを聞いた。
私は人の良さそうなローズさんにジュリアの噂話について聞いた。
「そう…そんな事を…ジュリアちゃんが可哀想…。先生の愛人ということは絶対に無い。ただ先生はジュリアちゃんの事を大事にしているから誤解されてるんだろうけど」ローズさんは涙ぐんだ。
私はローズさんから彼女のことを色々聞いた。
飛び級するような頭のいい子でそのせいで友達も出来なかった。
仲のいい家族で日本でダンサーしてたのも父親の手術の借金ためだったこと。日本で何があったかは知らないけど謎のファンがジュリアを自由にしてくれた。ファンの人と雇い主がくれたお金でリリィさんは借金をしないで手術が受けれるということ。
よかった。私はルイに手術が受けれるようになったと報告した。噂話のことは言えなかった。
そしてジュリアの事を気にしつつも私は学校が忙しく病院に行くことが出来なかった。行くと言っても友達でもない私は観察しに行くだけだけど…彼女の事を考えてるとこのまま親のいいなりに大学に通うする気にもなれず私なりに真剣にやりたい事を考えた。
そして私は好きなアクセサリーをデザイン、制作を勉強するために大学を辞め、専門学校に通うことにした。学費と勉強の為にアクセサリーショップにバイトすることにした。親には反対されたし、ビックリもされたけど最後には許してくれた。
生き方を見直そう…そう思わせてくれた彼女に感謝。




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