そしてキスからはじまった
ジュリア・・

彼女を初めて見たのは俺が18才の高校三年の春だった

孝(コウ)の親が経営するライブハウスだった

コウ・・一人っ子の俺には弟のような存在・・

少なくとも俺はそう思っている・・

孝とは孝の親が経営するライブハウスに友達のルイが出入りするようになって知り合った・・


俺より一才下でまだ少年っぽさが残った・・硬派で純情な高校生だった・・

孝の親は小さな芸能事務所を経営していた。
このライブハウスではバンドや歌手を発掘し
別に経営するキャバレーでスカウトしてきた外国人のダンサーにショーをやらせていた。

ジュリアはそんな外国人のダンサーの一人だった・・

ダンサーのほとんどは派手な化粧と香水・・

そして男にお金のために体を売る者もいる

それが悪いことだと思わないが俺には彼女たちは恋愛の対象になるものではなかった

彼女たちの中には雇い主の子供の孝をあからさまに誘うのもいて

純粋な孝は女嫌いになりかけていた
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