そしてキスからはじまった
トントン

私は事務所のドアを叩いた

「ボス・・ジュリアです」
「入っておいで」
ボスの優しい声がした。
「はい」
私は事務所のドアを開けておそるおそる中に入った

ボスは机から応接用のソファーの方へ移動しながら
テーブルをはさんだ前の椅子に座るように私に示した。

私が座ったのを確認すると
ボスは優しく話しかけてくれた。
厳しいけど優しい人・・
いつもより努めて優しく話かけてくれる

「ジュリア、今日はどうだった?前のように出来たか?」

「ドキドキしました。何とか間違えずにできたとは思います。」

「そうか・・怖くはなかったか?
孝から連絡があったがあの男がまた来たそうだな」

「はい・・今日も誘われました。
行かないと警察に泥棒として捕まえてもらうと脅されました。
でもさっき孝に行かなくていいからボスの所へいけと言われました。」

ボスは頷いて
「男のことは気にしなくていい・・私の方で手は打っておく。
お前にしたことの罰は与えるつもりだ。
お前は綺麗な子だ。これからもこんなことがないとは言えない。
携帯を常に持って連絡できるようにしなさい。
携帯にはお前にいる場所も分かるようになってるからね」

「はい。ボス」

「あと・・これは提案なんだが・・どうするかはお前が決めていい」

「はい?」
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