そしてキスからはじまった
「ご・・ごめんなさい・」

紫音は体を起こしてベッドの端に腰掛けて頭を抱えた

「し・・紫音」

「孝のせい?」

「えっ」

「俺を拒んだのは?」

「・・」

「一緒に暮らしてるんだよね・・」

「は・・はい」

やっぱり知ってるよね

知っててこんなこと・・

欲求不満のはけ口?

それでもいいと思ったのにまた辛くなる

ダメだ・・泣きそう



「好きなの?孝のこと?」

「好き?」

「好きだから暮らしてるんだよね?ハハ・・当たり前だよね

なのに久しぶりに会って我慢できなくてこんなことして

俺ってなんて馬鹿なんだ・・ごめん・・俺が悪かった」

そう言って部屋を出ていこうとした
< 77 / 274 >

この作品をシェア

pagetop